昨日、屋根の不具合についてお話ししましたが、次にバルコニーを
チェックした状況を見てみましょう。
こちらは、玄関ポーチの上にある陸屋根形式のバルコニーです。
物干しとして使うのであれば、奥行きは90㎝程度でいいのですが、
玄関ポーチの屋根を兼用しているので2.3m程度の奥行きがあります。
広くなる分雨を受ける面積が大きくなりますから、それなりの排水経路を
確保しておく必要がありますし、定期的な排水口の掃除は必修です。
この輸入住宅は、手入れをされていない状態が長く続いたのか、
バルコニーに降った雨を集めて流す中樋には、土や落ち葉といったゴミが
溜まってしまっています。
こうした状態では、集中豪雨のような時には排水が追い付かず、バルコニー
全体に雨が溜まってしまうかも知れません。
バルコニーの床は、FRP防水と呼ばれる施工がされていますが、手摺壁
へのFRPの立ち上がりが5㎝程しかありませんから、その高さを越える
ような水が来れば、そこから構造体に水が入ってしまいます。
当然、床面にも雨水が入りますから、FRPの床の接着が緩くなり
床合板からFRPが浮いた状況になるかも知れません。
それ以外にも、手摺の上に取り付けてある鈑金の笠木が劣化することに
よって、そこから雨漏れを起こす危険性もありますから、慎重にチェック
すべき処です。
バルコニーの施工が原因の雨漏れリスクはこのくらいですが、昨日お話し
した屋根や外壁といったところから雨水がバルコニーに侵入してくる
恐れも考慮に入れておかないと、バルコニーを補修しても雨漏りが
止まらないなんてバカなことになります。
住宅において不具合が露見する場合、その多くは複合的な原因に
よって起こるものです。
ここだと決め付けず、その原因を深く考察出来るような専門家の
力を借りて対策を練ることが肝心ですよ。
勿論、普段の掃除や手入れが最も大切なことは間違いありません。
輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートを
して欲しい、私と話をしたいという方は、お問い合わせ下さい。
全国どこでもご相談を受け付けます。
尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事を
いくつかご覧の上適否をご判断願います。