
先日、家のメンテナンスで名古屋市守山区にある
レンガ積み輸入住宅のC邸にお邪魔した。
玄関ロックのトラブルだったが、比較的簡単に
直すことが出来ました。
玄関ドアには大きなステンド・グラスと強化ガラスが
入っているので、相当重量があるんです。
それで、ドアが重さで少し下がってきて、デッドロックの
カンヌキがドア枠側のストライク(受け金物)に
当たってきた。
まあ、少し調整してあげれば、スムースにロック出来る
ようになるんだが、やったことない人にとっては
ハードルが高いトラブルなんでしょうね。
さて、その時、お客さんから友人が家を建てたという
お話が出て、そこの空調の電気代が月8万円も掛かって
いるらしい。
そのお客さんの家は、月3万円程度し掛かっていないのに
どうしてなのかという質問がありました。
どちらも全館空調のシステムを採用していて、尚且つ
空調機も同じダイキン製とのこと。
友人の家は、C邸と比べて多少大きいということだが、
広さが倍もある訳ではない。
皆さん、どうしてか分かりますか?
それは、機械の性能が同じでも、それに接続するダクト配管
の断熱性能や経路の長さ、給排気効率を考えたプランニング、
熱効率を考えた間取り(プラン)等に差があれば、自ずと
電力消費にも差が出てくるものだからです。
また、C邸の1階部分は外壁が分厚いレンガ積みで覆われて
いて、内部の木造部分のセルロース断熱材と合せて
ダブル断熱になっている点や、吹き抜けの屋根天井にも
ダブル断熱となるような工夫を採用しているのです。
勿論、直射日光を窓に当てない工夫や窓自体もLOW-E
断熱ペアガラスの輸入樹脂サッシにしたり、空調の機械をも
断熱材で覆って、熱損失を極力少なくするといった
細かな工夫や仕様の違いが数多くあるのです。
一見同じように見えても、材料や技術、手間の掛け方が
変われば、その差は暮らしに反映されるのです。
家づくりは、総合的な芸術だと以前お話ししましたが
単に機械を同じにしただけでは、家の性能が同じになる
なんてことはありません。
プランから素材選び・施工まで、システム作りの全てが、
高い次元で出来上がらなければ、心臓部だけよくしても
意味はないのです。
これこそ、我々ビルダー(造り手)の力量次第と言えますね。