最後にこの色になるには、結構紆余曲折がありました。
当初、お客様がパラペイントの色見本帳を見て決めて頂いた色は、
ブルーグリーンの明るい色でした。
試に現場で塗装したものを見せたのですが、お客さんはしっくり
こない。壁のような大きな面に塗っていないから、実際に
塗ってみてから判断してはどうかとペンキ屋さんや現場スタッフが
説得して、その場は納得。
そういったいきさつを知らない私が、ドライウォールの仕事を
撮影する為に現場に行ったのが、ドライウォールの壁に
Paraを塗る前日でした。
丁度その時、お客さんが現場いらして、そんないきさつと今の
思いを私に話してくれた。
実際にサンプルで塗装したものを見ると、私自身あまり好きな
色遣いではありませんでした。
色そのものが悪いということではなく、他の場所に塗る塗料の
色との相性がよくないといった方がいいかも知れない。
まあ、お客さん自身がこれがいいと言って決めた色なんだから、
塗料を作った後にそう言われても・・・という気持ちもある
でしょうが、自分が納得出来ないことに目をつぶって進めて
いくことは、私の良心からすればOKじゃない。
そこで、お客さんには、この塗料を無駄にする訳にはいかないが、
この塗料でお客さんのイメージに出来るだけ近い色を調色してみる
ので、この件は私に任せて欲しいという話をした。
すぐに塗料を持ち帰って、会社で様々な色や顔料を検討し再調色。
これって、自社でパラペイントの色を作っているホームメイドでしか
出来ない離れ業と言えるかも知れません。
さあ、如何でしょうか、このダイニング。ビニールクロスの壁じゃ
こんな風景にはならないですよね。
でも、ここは、アメリカじゃないですよ(笑)
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グレーグリーンのダイニング
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