このサッシは、マーヴィン(マービン)社製の木製サッシ。
マーヴィン社と言えば、外側をアルミでカバーしたアルミクラッド
の木製サッシが一般的ですが、ヨーロッパの片田舎を演出する為か、
内外全てが木製のサッシをこの輸入住宅では採用されたようです。
ただ、本物の木を使っていますから、この部分のメンテナンスは
頻繁にやらなければいけなくなります。
でも、この家を造った工務店(住宅メーカー)は、そういった
メンテナンスについてはお客様にちゃんと伝えていなかった
のでしょう。
恐らく工務店自体もメンテナンスの仕方や耐候性のある塗料
について、何も知識がなかったように思います。
写真でも分かるように、ちょっとだけ覗いている内側の木の部分は、
まだ白木の状態できれいなのに残念です。
釘を後から打ったような跡もありますから、何度か補修に
来ているようですが、そうした対処が更に木割れの原因となって
状態を悪化させたのは言うまでもありません。
ここまでになるまでに、早く私たちに相談頂いていれば、
もしかしたら木部用の塗料 パラペイントのティンバー・ケア
だけで何とか直せたかも知れないですが・・・。
あと、このおうちは、外壁の仕上げにモルタルを用いています。
モルタルというのは、セメントと砂を混ぜただけの塗り壁
ですから、雨が中まで浸透してしまいます。
モルタル下地に水に強いと言われているシージングボードを
施工したようですが、多少水が付いてすぐに乾くという程度なら
大丈夫かも知れませんが、常に水分に曝されるような状態では
こちらにも雨が侵入するリスクも出てきます。
そういったことで木製サッシの枠の劣化を促したのかも
知れません。
こういう問題の解決には、時間を掛けた原因究明とどう復旧
するかをしっかりと考えなければいけません。
上からフタをすれば、中がどんなだって平気だなんてことで
施工するようなリフォーム屋さんにお願いしてはダメですよ。
また、腐らないアルミサッシに交換しましょうなんて話にも
注意して下さい。
一軒の家で窓の性能が違う状態があると、必ず弱点の多い
アルミサッシに結露等の問題が起きてしまいますから・・・。
手の掛かる木製サッシですが、ちゃんと手入れさえ間違わなければ
長持ちすることを忘れないで下さいね。
メンテナンスでお困りの方は、お問い合わせ下さい。
↧
木製サッシは、手が掛かります
↧