レンガ自体は、100年でも200年でも持つ素材ですが、その周囲は
ちゃんと定期的に手入れをしてあげないと、錆びたり劣化したり
してくるものです。
例えば、窓周り。窓枠とレンガとが接する部分には、少し隙間が
作ってあります。それは、レンガの重みで窓枠やガラスが変形したり
歪んだりしないように、予め遊びのスペースを持たせてあるのです。
その隙間を埋めないと、雨がレンガで囲まれた奥にある構造体にも
入ってきますから、防水コーキングを入れていますが、こうした
ものも10年くらいで劣化してきます。
また、窓の上に積んだレンガの重みを支える為に、窓の上には
厚みのあるL字鉄筋が入れてあります。
鉄筋ですから、そのうち塗装が劣化して錆も生じてくるものです。
また、ペアガラスの中に湿気や水分が入ってしまうというトラブルが、
輸入・国産問わずにペアガラス・サッシには起こる可能性があります。
そこで、建具(サッシュ)とガラスとが接する部分にも、ガラス用の
クリアの防水コーキングを打ってそのリスクを少しでも少なくする
ようにしてあげるのも、大切な仕事だと思っています。
(手間が掛かりますから、あまりそういうことを考えてやっている
住宅メーカーは少ないと思いますが・・・)
100年以上レンガ積みの家の美しさを保とうとすれば、こういう
気遣いをすることが大切です。
こうしたメンテナンスにはお金や時間も掛かりますが、20~30年で
建て替えられる建物のコストを考えれば、私はやって損はないと
思います。
だって、自分たちの子供たちには、大きな財産となるはずですから。
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レンガ積み外壁のメンテナンス
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