2015年7月23日付のダイヤモンド・オンラインで、「再生へ向かう
前衛マンション」という記事が掲載されていた。
そのマンションは、東京・銀座に建つ1972年竣工の「中銀カプセル
タワービル」。設計は、黒川紀章である。
2本のシャフトにカプセル型のワンルームの住戸が取り付けられた
一風変わった形状をしている。
既に老朽化がひどく、2007年には建て替えの決議がされている
のだが、権利関係が複雑で費用もかさむ為未だに解体工事も
始まっていないという。
ただ、ここ何年かの間に少し事情が変わってきたらしい。それは、
この変わった建物を修繕しながら残していこうという住人たちが
表れてきたというのだ。
給湯は全館で停止しているし、給水も一部の住居に限定され、
エアコンも個別に対応するしかない状況の中でも、この建物に
愛着を感じている人が引っ越してきたりもするらしい。
さて、こういうシンボリックなマンションでは、こんな面白い
現象がみられる訳だが、一般の古いマンションはどうだろうか?
既に老朽化が進み、建て替えや修理の必要性に駆られている状況の中、
殆ど前に進んでいないというのが実情だろう。
ここでも1つのキーワードが、「愛着や熱意」だと思う。
一戸建てにしてもマンションにしても、愛着の湧かない建物は、
廃墟化するか解体されるしか道はない。
その為には、素材だけでなくデザインやセンスというやつが、
非常に大切だと私は思います。
そういう建物しか、これからの日本には残っていかない。
そう思うのは、私だけでしょうか。
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建て替えか、保存か?
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