Quantcast
Channel: 住まいと環境~手づくり輸入住宅のホームメイド
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3848

ここまで腐ったら、交換しかありません

$
0
0

 


こちらは、マーヴィン(Marvin)社製のアルミクラッド・ダブルハング。

外側はアルミで被覆されているのですが、アルミ・カバーのつなぎ目や
ガラスと接する部分の防水が切れてしまうと、中にある木に雨水が
付いてしまいます。

そうした水分は乾くことなく、常に木に接している状態になりますから
最後には木を腐らせてしまう訳です。

でも、当初は室内側に木の腐れは表れませんから、住んでいる家族も
気付かないのです。

木の腐食が進んでこのように目に見える状況になって、初めてその
問題の大きさに気付かされます。

手前側の下窓の建具(障子)は、白い塗装が割れてきているばかりか、
持ち上げる為の取っ手が脱落しかかってきています。

写真奥の上窓の建具は、下窓との重なりの部分が、大きく劣化して
しまい気密パッキンのウェザーストリップも外れかけています。

ここまで来ると上下の建具を復旧することは出来ませんから、
マーヴィンに新しい同じ建具を作ってもらうこととなります。

20年近い年月が経っていますが、しっかりした輸入サッシ・メーカー
であれば、代替えの部材の供給は心配ありません。

ただ、製造時期や窓の形式、寸法、ガラスの仕様といった詳細を
細かく知らせてあげないと、メーカーは対応してくれません。

また、メーカーによってどんな情報が必要かは違いますから、
私たちのようなプロがメーカーごとに情報を集約してあげることが
大切です。

1990年代のアルミクラッド・木製サッシは、構造的に雨仕舞が
あまりよくありませんでしたし、施工する住宅メーカーも輸入窓に
対する知識や経験がありませんでした。

だから、木部に塗る塗料は防水性のない内装用の塗料を使い、
窓の外回りにも防水への配慮がなされませんでした。

これではどんなにいいサッシを使おうとも、その寿命は短く
なってしまいます。

最近のマーヴィンやアンダーセン、ペラといった輸入サッシは、
防水性能で相当な改善がなされていますが、取付け時の気遣いは
昔も今も全く変わりません。

もし素敵な木製サッシを家づくりで採用したいのであれば、施工時に
木部への防水塗装や外装への防水処理を忘れず実施して下さいね。

そうすれば、きっと長くお使い頂けるはずですから・・・。

輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートを
して欲しい、私と話をしたいという方は、お問い合わせ下さい。
全国どこでもご相談を受け付けます。

尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事を
いくつかご覧の上適否をご判断願います。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 3848

Trending Articles