
屋外側のアルミカバーが浮いているアルミクラッド・サッシ。
グリーンのカバーは、お洒落で高級感のあるデザインですが、
明らかに数ミリずれているのが分かります。
この輸入サッシは、ペラ(Pella)社のオーニング窓なんですが、
ペアガラスの内側に取り外しが可能な1枚ガラスが装着された
3重ガラスのスペシャル・サッシとなっています。
アルミ板の浮きの原因は、雨漏りによって内側の木部が腐って
しまい、アルミ板が木部に食い付かなくなって固定が出来なく
なったことによるものです。
殆どの皆さんは、アルミとアルミとのつなぎ目であるコーナー
部分の浮いた箇所(矢印部分)から雨水が侵入したと思われる
かも知れませんが、そこからの漏水はないように思います。
実は、この噛み合わせ部分は、縦枠が上で横枠が下となって
いて、重ね方に問題はありません。逆に言えば、万一上の方から
雨が入ってもこの部分から外に排出されるように計画されている
と考えるべきです。
では、どこから雨水がサッシの木部に侵入したのでしょうか。
それは、ガラスとその周囲にあるアルミ枠との接点から雨が入った
というのが、トラブルの主な原因と考えられます。
ただ、このサッシはガラスの特殊なはめ込み構造、サッシの通気の
仕方、防水処理にも問題があるように思います。
(その詳細については、ここで語れるスペースや画像が掲載出来ません
ので、またの機会にご説明します)
何れにしても、雨が降った翌日には窓を開けて木部を乾燥させさえ
すれば、ある程度のリスクを避けることが可能だったはずですから、
このサッシ以外のアルミクラッド窓をお使いの皆さんも、是非
同様の習慣を付けるようにして頂きたいと思います。
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