
こちらの写真は、シンプソン(Simpson)社のエンプレス・マリナーと
思われるステンドグラス入り木製玄関ドア。
ガラスの中央部がぼんやり白っぽくなって見えますが、お分かりでしょうか。
冬場にマンションやアパートのサッシに表面結露を起すことはよくあること
ですが、中央にステンドグラスを挟んだトリプルガラスの輸入ドアでは
ガラスの表面が結露することはありません。
これは、ガラスの表面ではなく内部に結露を起している状況なのです。
トリプルガラスの周囲には防水材が施工されていて、通常は湿気や水分が
ガラス内に入らない仕組みになっているのですが、経年劣化で防水材の
一部に僅かな隙間が出来て、そこから湿気が入り込んだと思われます。
もしかしたら、この玄関ドアは台風などの強い雨の時には、ドアに
雨が当たっていたのかも知れません。
ですから、私たちはこうならないようにガラスの周囲に塗装や防水
コーキングを施工して、雨水の侵入を少しでも減らす工夫をする
のですが、新築時の工務店はそういうリスクを知らなかったのかも
知れません。
何れにしても、一旦こうなってしまったガラスから湿気を外に出す
ということは不可能です。
エンプレス・マリナーは既に廃番になっているデザインですから、
全く同じ模様のステンドグラスを入れることは出来ませんが、
デザインが少し変わってもいいということなら、違うステンドグラスに
入れ替えることは可能です。
ただ、その際は、ガラスを固定している木製の押し縁材も可損する
でしょうから、新しいものと交換する必要があります。
私たちなら、新しい押し縁の防水塗装や屋外側の防水処理をガラス交換
の際に行いますから、玄関ドアの美しさを損なうことなく、将来の
内部結露のリスクを心配する必要もありません。
輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートを
して欲しい、家全般のチェックやアドバイスを受けたいので、
現地調査を希望するという方は、お問い合わせ下さい。
全国どこでもご相談を受け付けます。
尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事をいくつか
ご覧の上適否をご判断願います。また、これらの記事が、多くの
皆さんのお役に立てて頂ければ幸いです。