輸入住宅や洋館好きなら誰でも知っているFrank Lloyd Wright。
その代表作の一つにこの「Robie House」がある。シカゴ大学の
キャンパス内に建っているのだが、見学も出来るし部屋を貸して
もらうことも出来るらしい。
日本の住宅メーカーが、ライトのデザインを真似てレンガ・タイル
を張ったり、陸屋根にしたりして建築している住宅を見かける
こともありますよね。
でも、やっぱり本物と偽物は違うんですよ。だって、この建物は
1908年から1910年という長い時間を掛けて建築されていますから
4ヵ月余りで建ってしまう家とは造りが全然違うんです。
その証拠に、この建物は100年以上ここに存在しているんです。
また、そのデザインは古さを感じさせないですよね。
建てる時にもお金を掛けたでしょうが、その後のメンテナンスにも
相当力を入れて維持・管理してきているはずです。
さて、この建物ですが、一見するとフラットな陸屋根のように
見えますが、よく見ると少し三角になった部分が見えますよね。
鶴が翼を広げたように軒を出したデザインですが、やはり
雨仕舞を考えて傾斜の浅い寄棟の屋根にしたようです。
ただ、このくらい緩やかな傾斜だと、強い風が吹く台風が
来る日本では屋根で雨漏りするかも知れませんねぇ。
最低でも3寸勾配(10対3の割合の傾斜)にしないと、
屋根材の下をくぐって中に入ってきてしまうかも知れません。
日本でもこうしたデザインで家を建てたいという方は
いらっしゃるでしょうが、地域の特性も考慮に入れながら
ご自身の理想に一番合ったものを造ることが大切ですね。
ホームメイドで建築をご希望の方は、ご相談下さい。
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陸屋根のようで陸屋根でない
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