輸入住宅を含めて20年程前の新築住宅では、外構工事で
ウッドデッキを施工するのは定番でした。
掃出しサッシから段差のないウッドデッキへと続く空間は、
リビングやダイニングを広く感じさせる効果があり、
狭い日本の家にとっては格好のアイテムだったと思います。
そこで多く使われた木材が、レッド・シダー(米杉)。
杉と言っても実際には日本の杉とは少し種類が違うんですが、
虫が付きにくく腐れに比較的強いということでよく使われました。
ただ、やはり自然素材ですので、必ず経年劣化が起るものです。
写真のように釘打ちした部分が腐ってきたり、ざら板の木が
2つに割れてしまっている箇所も見受けられます。
勿論、まめにパラペイントのティンバー・ケアのような木部用塗料を
新築時から塗って頂いていれば、その劣化や腐りを抑えることが
ある程度出来ますが、なかなかそういうことが日常生活でやれない
というのも事実です。
ここまで劣化が進んでしまうと、もう塗装だけでは何とも
なりません。
こうなるとデッキ材を交換することになりますが、再度天然木を
施工することを避ける傾向になっています。
やっぱり、手入れがなかなか出来ないですからね。
堅い南洋木材であるイぺやウリンを使う選択肢も以前ならあった
のですが、熱帯雨林の伐採規制でそれが出来ない現在、
日本の杉材の細胞に樹脂を注入したような木材や、木材に似せた
プラスチックで出来たデッキ材が多く用いられます。
こうした素材は、20年近く経っても劣化が少ないと考えられて
いますから、ウッドデッキを再生したい、作りたいという方は
お使い頂いてもいいかと思います。
新築をご計画の方や家のメンテナンスでお困りの方は、お問い合わせ下さい。
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築14年のレッド・シダーのウッドデッキ
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