
5年前くらいに竣工した西尾市のM邸の定期点検をさせて
頂きました。
それ程時間が経った訳ではありませんが、いろいろメンテナンス
が必要な箇所があるかも知れませんから、念の為のチェックです。
こちらのおうちは、風水を気にされるお客様で、床下を土のままに
しておかなければいけないということから、私共では珍しく
ベタ基礎ではなく、布基礎で施工しました。
布基礎とは、構造強度が必要な壁のラインにコンクリートの
立上がり基礎だけを造るやり方で、立上がりに加えて床下全面を
鉄筋コンクリートで敷き詰めてしまうベタ基礎とは異なります。
耐震性からすれば、ベタ基礎の方が上ですが、床下が自然な状態
に近いという点で、布基礎もありかも知れません。
普通、床下が土の布基礎ですと地面の湿気が上がってきそうですが、
意外とカラッとした乾いた床下でした。
一部に炭を撒いているということもありますが、通気を促す
基礎パッキンを全ての布基礎と土台との間に入れてあるのも
功を奏しているのだと思います。
ここの土台は、虫の嫌いなヒバの木を使っていますし、空気の
流れがありますから、床下にシロアリさんは来ていないようです。
土台や大引きも動いたり、ひねったりしていないようですから、
1本で1トンの重さに耐えられるプラ束も調整の必要はありません。
一旦建ってしまうと、なかなか人の目に触れる場所ではないですが、
このようにちゃんと機能を果たしていてくれるのを見ると
感慨深いものがあります。
きっと、信頼とはこうしたところから生まれるのだと思います。
どうか皆さんも、たまには床下を覗いて下さいね。
私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。
<作品紹介>: イメージは、懐かしいおばあちゃんの家 ~M邸~