
輸入のケースメントサッシに付いている通常のロック金物は、
サッシの下の方の1ヶ所で鍵を掛ける場合が多く見受けられます。
サッシの中央部であれば、比較的バランスよく建具(障子)を
引き込んでロック出来るのですが、下の方だとどうしても建具の上側
の引き込みが甘くなります。
ロック・レバーの操作性を考えると、レバーの位置が人の胸より
下に来る辺りが一番でしょうから、建具の上下で引き込み具合が
多少違うというのは構造的に避けられない問題かも知れません。
それを改善する為には、5年毎くらいに一度建具の建て起こしを
調整してやる必要がありますが、お客様自身がそういう作業をするには
限界があります。
そこで考え出されたのが、マルチロック。ロックレバーの位置は、
サッシの下の方にあるのは同じですが、ロックポイントがいくつか
付いているロックバーがロックレバーに連動し、建具の上から下まで
均一に引き込むことが可能です。
ロック・システムが複雑になりますから、その分サッシの値段も
上がります。ですから、価格帯がローコストの輸入サッシでこうした
マルチロックが採用されることは少ないかも知れません。
勿論、こうしたロック・システムも調整メンテナンスが完全に必要
ないということはありませんし、部品の劣化や破損も生じます。
でも、出来るだけ面倒なメンテナンスを減らしたいと考えるなら、
サッシの細かい仕様もチェックして家づくりに採用したいものですね。
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