
カナダ キャラドン(Caradon、CWD)社の引き違いサッシ
(スライダー)に取付けられているチルトラッチが破損しています。
長年太陽の紫外線に曝されて、樹脂が劣化を起こした為に割れが
発生したものと思われます。
取り敢えず、ラッチの爪はレールの溝に掛かった状態ですから、
建具が外れることはなさそうですが、これ以上割れがひどくなると
窓が外れてしまうかも知れません。
ここで使われているチルトラッチは、通常シングルハングと呼ばれる
下窓だけが可動する上げ下げ窓に取り付けられているのですが、
このメーカーでは上げ下げ窓を横倒しにして、そのままスライダー
として利用している感じです。
こういうことは、結構北米のサッシではよくあることのようで、
ケースメント・サッシを横にしてオーニングに使ったりもします。
ただ、雨仕舞等を考えると、やはりそれぞれの用途に合わせて
窓を専用設計した方がいいようにも思います。
さて、キャラドンのサッシについてですが、既に何度か記事に書いた
通り、会社自体は別のメーカーに吸収合併されてなくなっています。
メーカーによっては、吸収合併したメーカーのサッシのアフター
メンテナンスをきっちりやってくれる会社もあるのですが、この
キャラドンについては何らサポートがありません。
ですから、私たちのような専門ビルダーが、部品メーカーを当たって
適合するパーツを見付けるか、なければサッシごと交換するかを
見極める必要があります。
ただ、そういう調査が出来ない普通のサッシ屋さんや工務店となると
無碍に国産サッシへの変更を勧められるでしょうから、注意を
しなければなりません。
せっかくの輸入住宅ですから、部品交換等で出来るだけ補修を
行って、長く維持をしていって欲しいものですね。
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