2月10日午後10時頃、東京都新宿区歌舞伎町で9階建てビルの
7階付近で外壁のタイルが縦75cm、横20cmにわたって剥がれ、
約20m下の歩道に落下したというニュースがありました。
幸いけが人などは出なかったようですが、以前から私が
指摘していた通り、レンガ・タイル張りの外壁の剥離・脱落が
現実となった事件です。
ニュースの映像を見る限り、レンガ・タイルだけでなく
その下地となっている分厚いコンクリートも一緒に落ちてきて
いるから、本当に危険だと思います。
こういう場合原因として考えられるのは、タイルの目地である
モルタルに小さなクラック(割れ)が入って、そこから雨が
侵入して、防水性のないコンクリートやモルタルを劣化させた
のではないかということです。
当然、コンクリートの中に入れてある鉄筋も水分で錆びて
しまうでしょうから、そうした腐食で膨らんだ部分がタイル部分
を押したのでしょう。
ですから、私はフェイクなレンガ・タイルを外壁に張るのでなく、
本物のレンガを積んで外壁にすることを提唱しているのです。
積まれたレンガは、決して脱落しないばかりか、その厚みによって
高い断熱性も発揮します。
劣化したタイル張りの外壁が、大きな地震や台風で剥離する
リスクが低くないことはこの事件でも明らかです。
輸入住宅で家づくりをお考えの方は、是非レンガ積みを検討して
みて下さい。
私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方はご相談下さい。
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タイルの外壁が歩道に落下
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