輸入サッシは、国産のアルミサッシと違い、屋外側は耐候性のある
アルミや樹脂等を用いて雨が当たってもいいようにしていますが、
室内側は温かみを感じる木製のクラッド・サッシのものが多くあります。
写真のサッシは、マーヴィン(Marvin)社のファイバー・クラッド・
サッシであるインテグリティ(Integrity)シリーズのケースメント窓。
ケースメントは、クランク・ハンドルを回すことで、横方向にゆっくりと
開いていくサッシのことで、写真にもそのギア・アームやブラケットの
金属部品が写っていますね。
今回ご相談頂いた問題は、ご覧のように室内側の木部フレームに割れが
入ってきているということと、ギア・アームのギアが減って、うまく
窓が開いていってくれなくなったということでした。
木部の割れについては、風雨の強い時に建具(サッシュ)と窓枠との
間に水が入り込んで、表面膨張によってその水分がそこからなかなか
出ていかなくなった状態になったことが原因かも知れません。
その解決には、雨の後に窓を開けて木部を乾かしてあげることなん
ですが、その簡単なことがなかなかお客さんには出来ないんですね。
それは、こうした自然素材が使われている建材への対処や使い方を
施工したビルダーが何もお客様にレクチャーしていないことと、
お客様自身も建てた家は何もしないで一生長持ちするという誤った
過信があるからだと思います。
窓を開閉する為のギア・アームにしても、歯車に強い力が掛かって
いれば、そのうち減ってくるのは当たり前のことなんです。
輸入サッシに付いているこうした金物にしても、木部にしても
常に状態を観察して異常がないかチェックすることが大切ですよ。
輸入住宅は、手の掛かる可愛い子供のようなものですから。
私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。
↧
輸入住宅は、放っておかない
↧